国内株式(現物取引)および信用取引におけるクロス取引のご注文について

不公正取引の一形態である「仮装売買」を未然に防止する観点から、以下のクロス取引となるご注文を制限いたします。

制限の対象とするクロス取引のご注文

  • 国内株式のザラ場(取引時間)中に行う現物取引および信用取引のクロス取引

    ザラ場に行うクロス取引は、出来高を増やす目的や価格を変動させる目的で行ったとみなされるおそれがあります。

  • 国内株式の現物取引同士のクロス取引

    国内株式における現物取引の売り注文と買い注文を同時に約定させることは、権利の移転が伴わず、出来高を増やす目的で行ったとみなされるおそれがあります。

  • 売り注文と買い注文の株数が不均衡なクロス取引

    売り・買いで異なる株数を、同じタイミング、同じ価格で約定させるクロス取引。
    価格変動を伴う可能性が高く、「出来高を増やす」「価格を変動させる」といった目的で行ったと見なされるおそれがあります。

国内株式のザラ場(取引時間)中に行う現物取引および信用取引のクロス取引における発注事例

(例1) 既に「成行」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
成行 なし(成行) -
ケース1 買い
(売り)
成行 なし(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値 なし(指値)・指成(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値・成行 寄付(指値)・引け(指値)・寄付(成行)・引け(成行) 注文可(〇)
(例2) 既に「指値」「指成」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
指値100円 なし(指値)・指成(指値) -
ケース1 買い
(売り)
成行 なし(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値100円以上
(指値100円以下)
なし(指値)・指成(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値99円以下
(指値101円以上)
なし(指値)・指成(指値) 注文可(〇)
ケース4 買い
(売り)
指値・成行 寄付(指値)・引け(指値)・寄付(成行)・引け(成行) 注文可(〇)
(例3) 既に「寄付(指値)」・「寄付(成行)」・「引け(指値)」・「引け(成行)」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
指値・成行 寄付(指値)・引け(指値)・寄付(成行)・引け(成行) -
ケース1 買い
(売り)
成行 なし(成行) 注文可(〇)
ケース2 買い
(売り)
指値 なし(指値)・指成(指値) 注文可(〇)
ケース3 買い
(売り)
指値・成行 寄付(指値)・引け(指値)・寄付(成行)・引け(成行) 注文可(〇)
  • 寄前・ザラ場中ともに制限
  • 注文訂正を行う際も同様の制限が入るため、訂正ができない場合があります

国内株式の現物取引同士のクロス取引における発注事例

(例1) 既に「成行」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
成行 なし(成行) -
ケース1 買い
(売り)
成行 なし(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値 なし(指値)・指成(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値・成行 寄付(指値)・引け(指値)・寄付(成行)・引け(成行) 注文不可(×)
(例2) 既に「指値」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
指値100円 なし -
ケース1 買い
(売り)
指値・成行 指成(指値)・なし(成行)・寄付(成行)・引け(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値100円以上
(指値100円以下)
なし(指値)・寄付(指値)・引け(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値99円以下
(指値101円以上)
なし(指値)・寄付(指値)・引け(指値) 注文可(〇)
(例3) 既に「指値100円の指成」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
指値100円 指成(指値) -
ケース1 買い
(売り)
指値・成行 指成(指値)・なし(成行)・寄付(成行)・引け(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値100円以上
(指値100円以下)
なし(指値)・寄付(指値)・引け(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値99円以下
(指値101円以上)
なし(指値)・引け(指値) 注文不可(×)
ケース4 買い
(売り)
指値99円以下
(指値101円以上)
寄付(指値) 注文可(〇)
(例4) 既に「寄付(成行)」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
成行 寄付(成行) -
ケース1 買い
(売り)
成行 成行・寄付(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値 なし(指値)・指成(指値)・寄付(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値・成行 引け(指値)・引け(成行) 注文可(〇)
(例5) 既に「指値100円の寄付(指値)」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
指値100円 寄付(指値) -
ケース1 買い
(売り)
成行 なし(成行)・寄付(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値100円以上
(指値100円以下)
なし(指値)・指成(指値)・寄付(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値99円以下
(指値101円以上)
なし(指値)・指成(指値)・寄付(指値) 注文可(〇)
ケース4 買い
(売り)
指値・成行 引け(指値)・引け(成行) 注文可(〇)
(例6) 既に「引け(成行)」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
成行 引け(成行) -
ケース1 買い
(売り)
指値・成行 指成(指値)・なし(成行)・引け(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値 なし(指値)・引け(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値・成行 寄付(指値)・寄付(成行) 注文可(〇)
(例7) 既に「指値100円の引け(指値)」注文を発注し注文中の場合
  注文 売り・買い 指値・成行 執行条件 注文判定
銘柄A 注文中 売り
(買い)
指値100円 引け(指値) -
ケース1 買い
(売り)
指値・成行 指成(指値)・成行・引け(成行) 注文不可(×)
ケース2 買い
(売り)
指値100円以上
(指値100円以下)
なし(指値)・引け(指値) 注文不可(×)
ケース3 買い
(売り)
指値99円以下
(指値101円以上)
なし(指値)・引け(指値) 注文可(〇)
ケース4 買い
(売り)
指値・成行 寄付(指値)・寄付(成行) 注文可(〇)
  • 寄前・ザラ場中ともに制限
  • 注文訂正を行う際も同様の制限が入るため、訂正ができない場合があります

売り注文と買い注文の株数が不均衡なクロス取引

@成行注文_執行条件が同じ場合
注文順番 売り 買い 注文判定 備考
条件 価格 数量 条件 価格 数量
銘柄A 注文中 寄付 成行 100株 -
@ 寄付 成行 200株 注文不可(×) 売りと買いの株数が異なるため
A成行注文_執行条件が複数ある場合
注文順番 売り 買い 注文判定 備考
条件 価格 数量 条件 価格 数量
銘柄A 注文中A 寄り 成行 100株 -
注文中B 寄り 成行 100株 -
注文中C 引け 成行 100株 -
@ 引け 成行 100株 注文可(○) 注文中Cと対当するが同株数のため
A 寄り 成行 200株 注文可(○) 注文中A・B(合算200株)と対当するが同株数のため
B なし 成行 100株 注文不可(×) 注文中A・B(合算200株)とA・B(合算300株)が寄りで対当する可能性があり、株数が異なるため
B指値注文_執行条件が異なる場合
注文順番 売り 買い 注文判定 備考
条件 価格 数量 条件 価格 数量
銘柄A 注文中 寄り 指値100円 100株 -
@ 指成 指値100円 100株 注文可(○) 指成は指値と扱い、注文中と同株数のため
A なし 指値100円 100株 注文不可(×) 注文中(100株)と@・A(合算200株)が対当し、株数が異なるため
  • 本図表に関する説明:「売り」は現物・信用(新規売り・返済売り)、「買い」は現物・信用(新規買い・返済買い)のことです。
  • 寄前・ザラ場中ともに制限
  • 注文訂正を行う際も同様の制限が入るため、訂正ができない場合があります

対象チャネル

  • 日興イージートレードのパソコンサイト、スマートフォンサイト、スマートフォンアプリ、パワートレーダー
  • ご注文専用ダイヤル(オペレータ・てれトレ注文(自動音声))

ご注意事項

  • 逆指値注文についてはトリガー価格ではなく、市場に発注される注文条件によって判断します。
  • 注文可能なクロス取引であっても、①日々の出来高に対して発注規模が大きい注文、②直前値を変動させる指値での注文など、価格形成に影響を与える注文については、不公正取引(仮装売買)の疑いを持たれる可能性があります。
  • 発注の結果、当社が不公正取引上の問題があると判断した場合は、お客さまに対し、注意喚起および以後の取引の停止等の対応が行われる可能性があります。
  • 他の証券会社を併用したクロス取引についても、同様に不公正取引(仮装売買)とみなされる可能性があります。
  • 上記に関連して、当社より売買動機等について確認させていただく場合があります。