2025/04/24 11:29

◇＜東証＞第四北越ＦＧが大幅高　群馬銀との経営統合、24日取締役会で決議 （11時20分、プライム、コード7327）第四北越ＦＧが大幅に３日続伸している。一時、前日比162円（5.49％）高の3110円まで上昇した。日本経済新聞電子版などが23日夜に「新潟県地盤の第四北越ＦＧと群馬銀（8334）が、2027年をめどに経営統合する方向で最終調整に入った」と報じたのを受け、第四北越ＦＧと群馬銀は24日の取締役会で決議する予定と同日朝に発表した。統合による競争力強化などを期待した買いが入っているようだ。群馬銀株は一時3.29％高となった。

　３月14日に日経ビジネスなどが「第四北越ＦＧの第四北越銀行と群馬銀が経営統合に向けて協議している」と伝えたのを機に、第四北越ＦＧ株は３月21日に3415円と株式分割考慮ベースの上場来高値を更新。群馬銀株は３月27日に1335円と年初来高値を付けていた。

　マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは「『金利ある世界』のなかで預金獲得競争が激しくなることが予想される。特に人口減少に直面する地方を地盤とする地銀は事業環境が厳しくなり、再編は避けられないだろう」と指摘した。さらに「地銀株はＰＢＲ（株価純資産倍率）が１倍を割り込む銘柄が多いため、アクティビスト（物言う株主）からの圧力も高まりやすい」とみていた。

〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕

2025/04/24 11:22

◇債券11時　長期金利、1.335％に上昇　超長期債には買いも 　24日午前の国内債券市場で、長期金利は上昇（債券価格は下落）した。指標となる新発10年物国債の利回りは前日比0.005％高い1.335％で推移している。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長の解任が否定され、米中貿易摩擦が緩和に向かうとの期待感も高まった。日米で株式相場が上昇し、相対的に安全な資産とされる債券には売りが優勢だった。

　トランプ米大統領がパウエル議長の解任を否定したことでＦＲＢの独立性は保たれるとの見方が広がっている。関税交渉に応じるよう中国への呼びかけも続けるなか、23日に米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「米政権が対中関税の大幅引き下げを検討している」などと報じた。米中の対立が緩和されれば世界的な景気懸念が後退するとして日米で株価が上昇し、長期金利の上昇圧力となった。

　中期債にも売りが優勢で、新発５年物国債の利回りは前日比0.005％高い0.905％で推移している。一方、投資家心理の改善を受けてこのところ利回りが大きく上昇していた超長期債には買いが目立った。新発30年債利回りは2.670％と同0.010％低下し、新発40年債利回りは同0.015％低い3.045％で取引されている。

　財務省は24日、２年物国債（新発472回、表面利率0.700％、発行予定額２兆6000億円）入札を実施する。前回より利回り水準は低いものの、超長期ゾーンと比べて金利変動が落ち着いているほか、金融機関による担保としての需要も高いと考えられており「一定の応札を集めるだろう」（国内銀行）との声があった。きょうまで新発となる２年471回債の利回りは同0.005％高い0.690％で推移している。

　債券先物相場は続落した。中心限月の６月物は前日比10銭安の140円38銭で午前の取引を終えた。朝方に一時140円07銭まで売られたものの、次第に下げ幅を縮めた。

　短期金融市場では、無担保コール翌日物金利（ＴＯＮＡ）が横ばい圏で推移している。0.47％台後半を中心に取引され、加重平均金利は前日の日銀公表値（0.477％）とほぼ同じ水準となっているもようだ。

〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕

2025/04/24 11:07

◇＜東証＞大阪チタが大幅続伸　ボーイングの生産回復で懸念和らぐ （11時5分、プライム、コード5726）航空機部品に使われるチタンを手掛ける大阪チタが大幅続伸している。前日比119円（7.85％）高の1634円まで上昇した。米航空機大手ボーイングが23日発表した2025年1～3月期決算で、売上高は前年同期比17％増の194億ドルだった。主力機を中心に生産が増えた。チタン株は米中摩擦の激化による影響を懸念した売りで低調に推移していたが、ボーイングの生産回復を受けた見直し買いが入っているようだ。

　同業の邦チタ（5727）も高い。ボーイングの1～3月期は民間機の納入実績は130機と、小型機の事故による品質問題などで生産が落ちていた前年同期の83機から増えた。米中貿易摩擦を巡っては15日に「中国が国内の航空会社に、ボーイングの航空機の追加納入を一切受けないよう指示した」などと伝わり、航空機需要の減少に警戒感が強まっていた。

　中国が納入停止の意向を示していることを受けては、ボーイングは今回の決算発表で、ほかの航空会社への販売を進めることで業績への影響を回避できるよう努める姿勢を示した。「米中の貿易摩擦によるチタン需要の先行きにはなお不透明感が残る」（国内証券）との声もあったが、ボーイングの決算を受けて一定の買い安心感を誘ったようだ。

〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕

2025/04/24 11:00

◇＜東証＞再エネのレノバが６日続伸　前期の減益幅縮小 （11時、プライム、コード9519）再生可能エネルギー開発のレノバが６日続伸している。前日比64円（10.57％）高の669円を付けた。23日、2025年3月期（前期）の連結純利益（国際会計基準）が前の期比70%減の27億円になったもようだと発表した。従来予想していた83％減の15億円から12億円上振れし、減益幅が縮小した。足元の収益改善を好感した買いが入っている。

　売上高にあたる売上収益は57％増の702億円と従来予想を１億円、営業利益は20％減の40億円と従来予想を20億円、それぞれ上回った。安定稼働のために設備の調整が必要だったバイオマス発電所が想定よりも稼働したほか、試運転中の発電所からの売電収益も計上した。ネット証券のアナリストは「ＰＢＲ（株価純資産倍率）が0.59倍と１倍を大きく割り込んでいる。トランプ米政権が誕生するなど再エネに対する評価が低迷する中で、株価の本格反転には明確な成長戦略の提示が必要」とみていた。

〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕

2025/04/24 10:37

◇＜東証＞航空電子が反落　トランプ関税の影響に警戒感、今期純利益は12％増予想 （10時35分、プライム、コード6807）電子部品製造の航空電子が反落している。一時、前日比80円（3.50％）安の2203円を付けた。23日、2026年3月期の連結純利益が前期比12%増の130億円になる見通しだと発表した。市場予想平均であるＱＵＩＣＫコンセンサスの141億円（21日時点、5社）を下回ったことに加え、今後のトランプ関税の影響を警戒した売りに押されている。

　ファクトリーオートメーション（ＦＡ）を中心とした産機・インフラ向けなどを伸ばす。トランプ関税の影響についてはスマートフォン市場などで生じる間接的な影響を調査中で、業績見通しの前提には含んでいないという。大きな影響が見込まれる場合は改めて開示するとしている。

　市場からは「株価は安値圏（年初来安値は9日に付けた2119円）で推移するが、トランプ関税の影響がある程度か見通せるまで低調な展開が続きそうだ」（国内証券の投資情報担当者）との声が聞かれた。

〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕