FXで重要な経済指標の見方

FXでは、なぜ経済指標が重要なの?

経済指標は、国の経済に関する健康診断のようなものです。
GDPや雇用をはじめとした様々な項目について、決まった期日に発表されます。

数値が良いと健康で成長見込みがある、悪いと改善余地がある、と判断できます。

株価であれば企業ごとの決算状況をみれば財務体質等がわかりますが、為替は各々の企業ではなく国全体に関わることなので、経済指標を参考にする必要があります。

経済指標の見方

経済指標は数多くありますが、仕組みは「予想値・結果・前回値・改定値」の4つを軸とし、決まった期日に発表されます。予想よりも結果がいいか悪いかを確認することが大切です。

重要度は指標ごとに異なり、経済指標カレンダーを公開しているサイトでは、「★」の数で表現したり「SS、A、B」と表現したり、さまざまです。

サイトによっては重要度がまちまちだったりするため、複数のサイトで確認するとよいでしょう。

日興FXでは、「★」の数によって3段階で表現しています。

経済指標カレンダーの図

重要な経済指標って何があるの?

経済指標で際立って相場が動くのは重要度の高い指標です。
重要度が高い経済指標は、主に「雇用」「物価」「景気」「金融政策」の4種類となります。

雇用が分かる指標
  • 雇用統計(失業率などの雇用情勢に関する統計)
物価が分かる指標
  • 消費者物価指数(CPI)(消費者が日常的に購入する商品の小売価格が前回より何%変動したのかを示す指数)
景気が分かる指標
  • 国内総生産(GDP)(一定期間内に国内で産出された付加価値の合計金額)
金融政策が分かる指標
  • 各国の中央銀行が調査して決めている政策金利

さらに、国ごとに注目すべき指標をご紹介します。

アメリカで重要な経済指標

世界一の経済大国であるアメリカの経済指標は、世界中から注目されています。
米ドルは、世界の基軸通貨(世界の中で中心的な役割となる通貨)であり、世界中でもっとも流通している通貨です。

FXでは、米ドル/円、ユーロ/米ドルなど米ドルが関わる通貨ペアも多いので、アメリカの経済指標は必ず確認しておいた方がよいでしょう。

特に、アメリカの雇用状況を示す雇用統計や金融政策を決めるFOMCなどは、米ドル以外の通貨に投資している方も必見です。

雇用が分かる指標
  • 雇用統計(失業率などの雇用情勢に関する統計)
  • ADP雇用統計(全米の非農業部門雇用者数の予測をするために開発された統計)
  • 新規失業保険申請件数(全米で1週間に新しく失業保険給付を申請した数)
物価が分かる指標
  • 消費者物価指数(CPI)(消費者が日常的に購入する商品の小売価格が前回より何%変動したのかを示す指数)
景気が分かる指標
  • 国内総生産(GDP)(一定期間内に国内で産出された付加価値の合計金額)
  • ISM製造業景況指数(アメリカの製造業者の景況感を示す指数)
金融政策が分かる指標
  • FOMC(アメリカの金融政策を決定する会合)が発表する政策金利

ユーロ圏で重要な経済指標

世界で米ドルの次に多く取引されている通貨がユーロです。
欧州連合(EU)27か国のうち19か国で利用されています。

ユーロ圏で特に大事な経済指標は、ECB(欧州中央銀行)が決定する金融政策です。
ユーロ圏だけに留まらず、世界中で注目を集めているイベントです。

また、ユーロ圏で経済規模が大きいドイツやフランスの経済指標も大切です。
特にドイツのGDP(国内総生産)や雇用統計などは、通貨の変動に大きく影響します。

雇用が分かる指標
  • ユーロ圏失業率(ユーロ加盟国の失業率)
物価が分かる指標
  • 消費者物価指数(HICP)(消費者が日常的に購入する商品の小売価格が前回より何%変動したのかを示す指数)
景気が分かる指標
  • ユーロ圏小売売上高(ユーロ加盟国の百貨店やスーパー等の小売・サービス業の月間売上高について、サンプル調査したもの)
  • ドイツ国内総生産(GDP)(一定期間内に国内で産出された付加価値の合計金額)
金融政策が分かる指標
  • ECB(ユーロ圏の金融政策を決定している中央銀行)が決める金融政策

日本で重要な経済指標

米ドル、ユーロに次いで、世界で3番目に取引されている通貨が日本円です。特に重要とされているのは、日銀金融政策決定会合です。

日銀金融政策決定会合とは、日本の中央銀行である日本銀行が、政策金利や金融緩和・金融引締めといった「金融政策」を決定するために行う会合のことです。

1年に8回、各会合とも2日間開催されます。
「市場での予想や期待と、決定した内容とのギャップがあるかどうか」ということに注目しましょう。

金融政策が分かる指標
  • 金融政策決定会合(日本銀行が日本の金融政策を決定する会合)

経済指標の上手な使い方

経済指標は、発表時間、重要度、対象の国・地域、指標名が、カレンダー形式で1か月程度事前に分かるようになっています。取引する前に、これから重要な指標が発表される予定がないかどうか確認しておきましょう。

発表時間になると、「結果」が出ますので、この結果が「予想」よりいいか悪いかで相場の向きが変わってきます。重要度が高いほど相場の動きが大きくなる傾向があります。
予想より結果がいいときはもちろん、予想通りの場合も相場が好転することが多いです。

また、見逃しがちなのが改定値です。例えば重要度の高い指標の結果が予想よりも悪かったのに、あまり相場が下落しない時があります。

このような場合、前回発表された結果(=前回値)が修正された値(=改定値)が同時に発表されており、改定値が前回値を上回っていることが要因である場合が多いです。

改定値は毎回発表されるものではありませんが、改定値が発表されている指標については、結果同様に確認しておくとよいでしょう。

経済指標はどこで見ればいい?

Webで検索すると、たくさんの経済指標カレンダーがヒットします。
日興FXの取引サイトでは経済指標カレンダーとニュースを無料でご覧いただけます。

実際の取引はまだ勉強してからにしたいけど、リアルな情報はほしい、といった初心者の方も情報ツールとして日興FXをご活用いただけます。

日興FXの経済指標カレンダー
日興FXの経済指標カレンダーの図
日興FXのニュース
日興FXのニュースの図

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「日興FX」には、取引手数料はかかりません。ただし、当社が提示する通貨の価格の売値と買値の間には差額(スプレッド)があります。また、非対円通貨取引においては円貨への換算に伴うスプレッドがあります。スプレッドは、市場の状況によって変化しますので常に一定ではありません。お客さまの約定結果による実質的なスプレッドは当社が広告で表示しているスプレッドと合致しない場合があります。当社が広告で表示しているスプレッドはお取引の際のスプレッドを保証するものではありません。

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「日興FX」は当社が提供する外国為替証拠金取引です。外国為替証拠金取引は、取引通貨の価格変動(非対円通貨取引の場合は、当該通貨ペアの基準通貨の円に対する価格変動を含みます)により損失が生じるおそれがあります。スワップポイントは取引する通貨ペアの金利情勢等によって日々変化する為、受け取りもしくは支払いの金額が変動したり、スワップポイントが受け取りから支払いに転じるおそれがあります。外国為替証拠金取引は少額の証拠金で、差し入れた証拠金を上回る額の取引を行うことができるため、証拠金の額を超える大きな損失が生じるおそれがあります。証拠金維持率が、当社の定める水準を下回った場合、お客さまのご意思に関わらず、未決済建玉の全てに対して強制決済を行います(ロスカットルール)。ロスカットルールは、お客さまの損失を一定の範囲に限定できるものではなく、急激な相場変動等により、差し入れた証拠金以上の損失が生じるおそれがあります。
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「日興FX」の証拠金について

「日興FX」では、事前に当社が定める所要の証拠金を日本円の現金で差し入れていただきます(代用有価証券や外貨での受入はいたしません)。証拠金は、取引額に通貨ペアごとに定められた証拠金率(最低4%)を乗じて算出された金額以上が必要です。証拠金率は市場の状況など取引環境の変化に応じて、当社の判断により変更する場合があります。取引額の証拠金の額に対する比率(レバレッジ)は、最大25倍になります。

実際の取引の際には「外国為替証拠金取引説明書(契約締結前交付書面)」等をよくお読みいただき、内容を十分ご理解のうえ、ご自身でご判断ください。