米国株のおすすめ銘柄とその選び方 優良株の見極め方を解説
米国株の基本的な特徴、選ぶ際に注目すべきポイント、SMBC日興証券が注目する銘柄を分かりやすく解説します。
この記事を読むことで、米国株の魅力、数ある米国株の中からどのような観点で銘柄を選んだらよいのか、その判断基準についての理解が深まるでしょう。
米国株を買う時、どんな銘柄を選んだらいい?
まずは米国株の2つの特徴を解説し、それらを踏まえたうえで選び方のポイントをご紹介します。
- 配当性向が高い
- 成長性が高い
そもそも米国株はどんな特徴があるのでしょうか
そもそも米国株とは、主に米国の証券取引所(ニューヨーク証券取引所(NYSE)、ナスダック(NASDAQ))で取引されている株式のことを指します。
アップルやコカ・コーラ、ウォルト・ディズニー、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど、グローバルに展開し、日本人にも身近で馴染み深い企業が数多くあります。
それではさっそく、米国株の特徴を日本株と比較して確認してみましょう。
特徴① 配当性向が高い
上の図をみても分かる通り、日本株と比較して、米国株は配当性向が高い傾向にあります。
配当性向とは、利益に占める配当金の割合を示した指標です。つまり、配当性向が高い企業ほど多くの配当金を株主に還元していることになります。
米国株の配当性向が高い背景として、米国では配当金での還元を求める株主が多く、企業側もその意識が高いことが挙げられます。配当金による還元を重視しているため、米国株には日本株のような株主優待制度は基本的にありません。
配当性向が低い会社もありますが、企業成長のために、社内の投資に充てているケースもあります。
米国株は配当性向の高さに伴って、配当金も高い傾向にあります。
上の図はS&P500(米国株)とTOPIX500(日本株)における構成企業の配当支払額比較です。2022年のS&P500はTOPIX500の約5倍もの配当支払額の実績があり、それ以前においてもTOPIX500を大きく上回っています。
米国株にはジョンソン・エンド・ジョンソンやコカ・コーラ、マクドナルド、アフラックなど、30年以上 増配を続けている企業も珍しくはありません。
一方で、アマゾンやメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)、アルファベットといった無配の米大手企業もあり、一概に米国株=高配当ではないため、注意が必要です。
配当金の頻度は、日本の企業では年1〜2回が一般的ですが、米国の企業では四半期ごと(年4回)に支払うことも多く、ポートフォリオを上手く組み込むことで、毎月配当金を得ることも難しくはありません。
特徴② 成長性が高い
2つ目の特徴として、成長性の高さが挙げられます。
上の図、「日米の予想ROEの推移」をみると、2022年末の米国企業のROEは日本企業の約2.5倍であることが分かります。
ROEとは自己資本利益率のことであり、自己資本に対してどれだけ利益を出しているのかを示す指標です。ROEが高いほど、より効率的に自己資本を生かして利益を出していることを意味するので、今後の収益においても高い成長性が見込めます。
基本的に「ROEが高い=企業の利益が増加している」とみることができるので、株価の上昇や配当金の増額も期待できます。ただし、自己資本が少なく、借り入れが多い企業もROEは高くなるので、企業の 自己資本比率と照らし合わせて判断しましょう。
なお、過去の株価上昇率においても米国株は日本株を上回っています。
上の図は、1989年12月から2022年12月末までTOPIX(日本株)、S&P500(米国株)にそれぞれ1,000万円ずつ投資した場合の資産変動をまとめたものです。
ご覧の通り、TOPIXがほぼ横ばいなのに対し、S&P500は約19倍も上昇していることが分かります。
また図の3つ目、資産配分をTOPIXに7割、S&P500に3割入れた組み合わせで運用した場合においても、約6倍上昇していることから、ポートフォリオの一部でも米国株を入れることは資産価値の拡大を図るうえで有効であったことが分かります。
「おすすめ銘柄」を見つけるための2つの観点
米国株の基本的な特徴を踏まえたうえで、ここでは銘柄選定の代表的な以下2つのポイントについて解説します。
- インカムゲインを狙う
- 成長が見込まれている企業・業界を狙う
インカムゲインを狙う
特徴の項目でも記載したとおり、米国株には配当性向、配当利回りが高い銘柄が多くあります。
インカムゲインは定期的且つ安定的に利益が得られます。キャピタルゲインと比較し、銘柄選定や売買タイミングに時間を消費しない、というメリットもあります。
インカムゲインを狙うには、配当性向をはじめ、過去の増配記録や、配当利回り、EPSといった指標を参考にしましょう。オンライントレード(日興イージートレード)の「USナビ」を活用することで、好配当銘柄を絞り込むことができます。
なお、いくら配当性向、配当利回りが高くても、株価が下落を続けていたり、翌年以降無配になってしまう銘柄では意味がありませんのでご注意ください。
成長が見込まれている企業・業界を狙う
株式は個別企業の状況だけでなく、世界情勢や各国の経済状況などの外的要因にも大きく影響を受けます。つまり、今後の成長が見込まれる業界に属する企業は成長する可能性が高くなります。
その他にも、売上高増加率や経常利益増加率などの成長性を測る指標、ROEや売上高営業利益率など収益を測る指標を組み合わせることで、成長性の高い企業を探すことができます。
なお、日興イージートレードの「USナビ」を利用いただくと、上記を含む複数の条件でスクリーニングすることが可能です。「USナビ」では基本条件設定メニューより検索条件を選択して、検索値を設定することや銘柄検索に役立つ基本的な検索条件のパターンである「おすすめスクリーナー」が表示されます。お客さまが設定した検索条件も最大4つまで保存もできます。
SMBC日興証券が注目する銘柄
米国株ストラテジー・セレクション
当社では、米国株式市場において中長期的に有望と考えられる銘柄を発掘し、「米国ストラテジー・セレクション」として選定しています。
米国市場に上場しているETF
ETF(Exchange Traded Fund)とは、上場投資信託のことを指し、市場全体の動きを示す指数等に連動することを目標に運用される投資信託です。少額の資金で分散投資が可能、通常のアクティブファンドに比べ信託報酬が安いといったメリットがあります。
自分で優良株を見つけるための情報収集のコツ
株式は企業の業績はもちろん、社会情勢や経済動向から影響を受けるため、優良株を見つけるには米国を中心とした経済の流れ、トレンドを掴むことが必要となります。
昨今の社会的なトレンドは、アフターコロナ銘柄として旅行・レジャー関連株や「AI」やChat GPTを代表とした「生成AI」などの拡大で需要が増している半導体関連銘柄、または景気後退が意識されると景気の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄が注目されるなどが考えられます。
常に情報感度を高めておくことで投資のヒントが得られるでしょう。
こうした情報を集める1つの方法として、定期的に発行される当社の米国株式投資情報レポートを読むという方法があります。
日々の米国株式市場の場況や個別銘柄のニュース、米国株式市場の当面の見通しや投資戦略、注目セクターや銘柄情報など、日次・週次・月次や随時レポートを発行しています。
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