企業の業績をチェックしよう！～米国株の決算スケジュールや見方を解説～

資産運用の方法のひとつとして、成長を続けている米国株への投資は人気が高まっています。米国株の投資を検討している、またはすでに投資しているという方も少なくないでしょう。

今回は、米国株へ投資する上で重要となる「決算」をテーマに、決算スケジュールの確認方法や見方について解説します。

なぜ米国株の投資において決算が重要になるのか

日本株だけでなく米国株においても、決算の内容によって株式市場が反応し、決算発表後に株価が大きく変動することは珍しくありません。

日本株では1日の値幅制限（急激な株価変動を防ぐために1日の株価変動幅を一定の範囲で制限すること）が定められています（ストップ高・ストップ安）。

しかし、米国株では値幅制限が定められていないため、1日で株価が大きく値上がり・値下がりすることがあるため、決算発表後の株価変動は日本株よりも大きくなることがあります。

また、発表された決算の内容がアナリスト^※1の予想するコンセンサス^※2と異なる場合も株価が大きく変動する要因となります。

※1アナリスト

企業の財務や業績の分析、将来性の調査、業界の動向調査・分析などを行う専門家のことで、金融機関や投資顧問会社などに所属する。
※2コンセンサス

企業業績や経済指標に対する市場予想の平均値のことで、アナリストなどが予想した数値に基づいて算出する。

決算結果によって株価が変動すること、そして企業分析（後述で説明）といった面からも米国株への投資において決算内容やスケジュールを把握しておくことは重要です。

米国の決算スケジュール

企業は1年単位を区切りとして活動します。
ここでは、米国企業の決算スケジュールを日本企業との違いと合わせて解説します。

米国企業は「12月本決算」が一般的

企業によって異なりますが、米国では多くの企業が1月から12月までを区切りとしています（12月本決算）。対して、日本企業の多くは、4月から翌年3月までを区切りとしています（3月本決算）。

また、四半期（3ヶ月ごとの区切り）ごとの決算については、米国企業・日本企業（米国ではクオーターと呼ぶ）ともに行われます。
日本企業の四半期決算は「通期決算の途中経過」という位置付けとなっているのに対し、米国企業では一般的に四半期ごとに配当が実施されるため、どの四半期決算も重視される（同等に扱われる）ことも特徴のひとつです。